AT312 根来盃(楪子)

Negoro Hai Chozu. Edo period. with wooden box.
W8.9−8.8cm H3.3cm
質量35g 桐箱付

江戸時代初期の根来塗の小さな器です。「ちょうず」と呼ばれるものですが、その手取りや大きさから酒盃として見立て人気がございます。このちょうずは高台の中央に「吉」、高台内の立ち上がりに小さな印があり、所持が二人いたと思われます。小さな印が最初で、このちょうずの出来た時に記されたものと思われます。根来ならではの布着せされた堅牢な器体に厚く塗られた黒漆、そして朱漆が上塗りされており、擦れ味が少し進行し良い景色が表れています。朱の塗も堅く擦れ味の出方が良い手で、まだまだ使い込んで味わいを増す根来です。絶妙な高さと腰部から口にかけての薄造りは造形の緊張感に大きく影響しており良い陰影を愉しめます。※ワレやき裂はございません。高台のエッジにガリ傷がありますが、剥離が進むものではございません。
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