AT288 瀬戸桶形水指

seto Okegata Mizusashi. Edo period. without box.
W15.2−D13.0cm H12.0cm
質量649g 桐箱付

桃山時代に繁栄を見せた黄瀬戸や織部、志野といった美濃陶の窯の時代は終焉を迎え、江戸に入ると新たな価値観が生まれてきました。桃山時代をさかのぼり室町時代の将軍家などが好んだ唐物数寄。唐物はご存じの通り中国から来た焼物です。そこで江戸時代にはそれを国産で表現する試みが進みます。桃山時代にはまったく表に出てこなかった瀬戸の窯郡です。ここで焼かれた茶入れや天目などの茶陶が江戸の茶文化に大きな影響を与えました。本品もまたその一例であり、大変薄手に挽かれた器形と唐物を思わせるきめ細かな茶色い土味と天目釉を意匠としたものです。形は開口部で折り返された小型な桶形で、ここはいかにも和物な空気が漂います。小堀遠州らにより高く評価された江戸の瀬戸、その一端を垣間見ることの出来るやきものです。水指仕立てですが使い方は自由で良いと考えます。小さな柄杓を添えて酒壷、徳利を冷やす冷酒クーラーにも一興です。※底から立ち上がりにかけて窯傷によるキレを直してあります。蓋は当時のものですが剥離があり部分的に塗り直しが施されていますが、良い漆の枯れ具合です。
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