Photo with Message




「お正月のオリベ」
今年も数々の展覧会を開催して参りました。本当に多数のご厚情を賜りまして誠に有難うございました。
澤さんの展覧会が本年最後となりました。どうぞ最後まで宜しくお願い申し上げます。

先の展覧でご紹介した古伊万里も時代の流れの中でただただ使われるために焼かれていた器です。
その筆致や形状には衒いのない器としての道具としての完成度を見ます。そこが好きな理由です。
前にも述べましたが古ければ良いわけではありません。そんなことを証明してくれているのが澤さんの
織部の器です。今の時代だからこそ似合うもの、現代のスタイルに無理なく取り入れられる器こそが、
その時代を後世に残し、器の良さをつないでいきます。
澤さんの絵付けも5,6年前に比べれば比べものにならないくらい板に付いている感じが心地よく、
お料理が盛られればたちまちその良さを見せつけます。写真の様に全て澤さんの織部でやることは
なかなか難しいことではありますが、同じ作家の器で揃えてみると、その作家の世界観が痛快です。
そもそも織部は、桃山時代、驚きや意外性、明るさや華をもたらす器であったと考えられます。
重箱の蓋を開けた時の、「わあっ」という感動みたいなもの。そんな心躍る器でございます。
是非この年末年始、澤さんの織部の器をご用意されてみてはいかがでしょうか。
今回は豆皿などの小物も大変充実しております。新作の銚子や三盃、取り皿や向付も魅力です。
今年をしめくくる器が並んでおります。澤さんに心から感謝申し上げますと共に、今年も皆様と工芸を
愉しませて頂いたこと、ご縁を賜りましたこと、重ねて御礼を申し上げます。
2018年12月吉日 店主 大越拝





「お正月らしさ お正月の器」
12月にして気温が20度を超える異例の気象状況。暖かいのはありがたいですが季節感が
ちょっと変な感じです。この週末からいよいよ本格的な寒気が到来しそうです。寒暖の差に
身体がついていきません。どうか皆様もご多忙な年末です、ご自愛くださいませ。

「ご多忙」と云いますと、歳を重ねるほどに、とにかく一年が早くて驚きます。忙しいから早い、
ということもあるかもしれませんが、大人と子供では時間の流れがどうも違うようです。
それは「経験」がそうさせるそうで、子供は未体験のことが多いため、常にそのことへの期待や
不安、楽しみを抱いて過ごしているから、先々の読めない出来事を待つことが多くなります。
「楽しみは先にとっておく」なんてことは大人はあまりないですが、子供は常にその状態で、待てば
待つほど時間は長く感じるために、長いスパンで見ると時間の流れが遅く感じているようです。
大人は経験が邪魔をして、これから起こること、もしくは、これから行くところや見たいものが、
ある程度事前に予想がつくために、あまりワクワク感やドキドキ感が少ないために、先々の
目標や出来事に対して楽しみが持てないようです。このことによって先々の楽しみを待つような
ことはあまりせずに、日々その時その時を生きていることで時間が早く感じるのだそうです。
大人も子供のように、例えば誕生日やクリスマスプレゼントを楽しみにする様な、半年や一年先に
楽しみを置いて、そこに向かって仕事や生活をしていたら、少しは時間が長くなるかもしれません。
「時の流れが早すぎる」というのは、正しく「事前に知り過ぎてしまった」からなのだと思います。
インスタやFBなどのSNSやネット検索で何でも直ぐに調べられたり見たりすることが出来ますが、
これも、例えば現地へ赴くことであったり、実際にその人に会い行って分かったこと、であるならば、
時間はきっと長く感じるのだと思います。平等に与えられた時間です。どう感じるかの違いは
人生においてあまりに大きいと感じる今日このごろでございます。

そのことと大いに関係すると思いますが、「お正月らしいお正月」ってなんでしょうか。これも幼き
ころは親に連れられて祖父母の待つ実家に帰省したり、そこで起こることや知らない親戚の人に
合ったりで、色々なお正月の空気みたいなものが確かに存在していたように思います。
普段見たこともない器で出てきたお料理、見たこともないお正月飾りやしつらいであったり。全ては
お正月の経験した回数が少ないことから、ある種の「新鮮味」に置き換えることが出来るでしょう。
では、「最近お正月らしさが感じられない」 ままで良いのでしょうか。なんかもったいない気がします。
忙しく日々を過ごし、さつばつとした社会に身を投じる毎日だからこそ、そこは大切にしなければ
ならないのではと思います。開催中の古伊万里特集もそうですが、15日(土)からは今年最後の
展覧会「 澤克典 お正月のオリベ 」 を開催します。この二つの企画は正にそこに当てたものです。
来年は年号も変わります。平成最後のお正月。是非少し先の楽しみとお正月らしさを探求されて
みてはいかがでしょうか。
2018年12月 店主 大越拝


古伊万里大なます皿 江戸後期




「アンティークの世界」
しばらくの間、備前の吉川恵司さん、金重備前の秀作をご覧頂いて参りました。
備前は鎌倉室町、更には平安にさかのぼる須恵器の影響も受けた古い様式のやきものです。
土という素材に魅せられ、これまで数々の著名な蒐集家によってその魅力も伝えられてきました。
本当に良いものというのは、古いも新しいもありません。ただ、自分にとってどんな備前が好ましいか、
ただそれだけで良いのだと思います。様々な知識を葬り去って、自分の中に何が残るか。
そのピュアな眼で選択されていかれたら良いと思います。ご高覧ご厚情に感謝申し上げます。

さて、今年は何時になく、古いものの特集を重ねてきました。今年で四回目の今展です。
古伊万里と云うと、最近はなんだか有り触れた感があって、古美術というよりは古民芸。
しかし、初期伊万里や、全盛期と云われる元禄伊万里(江戸中期)ごろのものとなれば、
非常に繊細でハイレベルなものも多く、その価格もやや高価と云えるでしょう。
しかし、その流れを汲んで、それでも職人が端正込めて心を込めて作られた伊万里には、
大変魅力的なものもございます。価格の面でもですが。それが江戸後期の伊万里です。
10年も前からすれば、随分とお求め易くはなりました。でも、厳選しなければなりません。
皆様にお薦めする今回の古伊万里。なかなかいい味を出しています。
是非お手に取りご覧頂きたく存じます。
古伊万里の他にも年末年始にもお愉しみ頂きたい古きもの色々満載です。

それから最後にもうひとつだけ、アンティークの世界について。最近は古美術や古民芸に
若い方々が随分と関心をもたれており、古物を好む方も増加傾向にあるように思います。
ただ、気を付けねばならないことは、「古いから良いもの」ではありません。更には、
新しいもの(今の作家のも)が使えていなければ、古いものの魅力は半減してしまいます。
(言い換えれば、物の良さが見れない。伝わらない。ブランドに走る怖さ)
今生きる私たちが今のものを見なければ始まりません。その上で古いものが活きてくること、
それを忘れてはならないのです。
2018年11月吉日 店主 大越拝





染付山水 差身皿(刺身皿)拾人前  



































Calendar

2018年12月
1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031
2019年1月
12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031
灰色は休店日です。
OPEN 10:00-17:00
事前のお問い合わせは
TEL 025-512-1055
info@gallery-kenshinan.com
Glay is Closed.Many Thanks.
Top